December 10, 2010

ファサードグラフィック・ディスプレイデザイン

3.1 フィリップ リム青山店のファサードグラフィック・
ディスプレイデザインワークをご紹介します。

アパレル
海外のフラッグシップストアのファサードデザインを反映させるため、
白のシンプルなパターンを印刷したフィルムをビル全体のファサードに
ラッピングすることで、ブランドイメージを高めました。

既存ビルファサードのガラスサイズにしっくり納まるモジュールで
グリッドラインを構成し、その1マスに、下図のようなラインを描きました。
このラインは、海外のフラッグシップストアのファサードに見られる弧を描いた
オーバル型の断面形状を線幅に置き換えたグラフィックパターンとなっています。
3次元を2次元化したグラフィックデザインです。
また、このパターンはディスプレイされる限定バッグに使われている
スタッズのようにも見え、新たに創られるウィンドウディスプレイとも連動した
ファサードデザインとなっています。

ファサードパッケージ
このパターンを反復させた線画を、透明シートに白インク1色で出力します。
シート全体に50%程度の網掛けをしているため、半透明(乳半)のシートのように
見えます。東京(青山)フラッグシップストアはダブルスキンになっており、
間接照明が内蔵されています。よって、昼間は白インク部分が乳半部分より白く見え、
夜間は間接照明によって白インク部分が若干の影となり、乳半部分が光が透過し
明るく見えるという昼夜で明るい部分が反転します。
海外のフラッグシップストアのデザインを反映させながらも、
繊細なグラフィックで表現されたファサードは、四季のある日本の日の光、
そして間接照明による演出によって、多彩な表情を見せてくれます。

ファサードグラフィック
ウィンドウディスプレイ


セールスプロモーション
セールスプロモーション
網入ガラスではない透明ガラスの部分は、プロモーションを行う面として使用します。
ファサード全体で使用するパターンの中に、線画で描いた商品やタイポグラフィーを
挿入します。パターンで用いた豊富な線幅を用いたグラフィックは、
ダイナミックなインパクトあるグラフィック、繊細なさりげないグラフィックなど、
ファサードデザイン全体に溶け込んだ中で構成が可能で、
レイアウト・サイズ等も自由に設定することができます。
全体の店装のバランスを崩すことなく、ガラス1枚〜2枚分のフィルムの貼替で
さまざまなプロモーションを行えるので、ランニングコストも抑えた印象的な
プロモーションが行えます。

ショーウィンドウ
ショーウィンドウ
部分的にフィルムに出力を掛けず、
透明部分を設ける(透明フィルムのままとする)ことで、
ダブルスキンの奥行きを使用したショーウィンドウを設けることも可能です。
自由なサイズ・カタチでウィンドウを作ることができるため、
商品にとって最適なスペースを確保することができます。
また、線画のグラフィック越しにその商品をディスプレイすることで、
相乗的な効果が望め、より印象的なウィンドウスペースを創ることもできます。