August 26, 2010

「KAHUプロジェクト:周辺環境とのバランス」

ブログにはアップしていませんでしたが先日、無事に上棟いたしました。
なので家のおよその大きさがわかるようになりました。
オーナー様といろいろ相談して決定した家のカタチですが、
家のボリュームが現れてみると周辺と調和のとれたよい大きさです。
また適度な抜けや隙間をもっていてそれもよい印象です。

jyoutou01.jpg計画当初、敷地周辺は宅地販売時期で建物がひとつもない更地でした。
今現在はほとんどの区画に住宅が展示場のような状態で並んでいます。
新築なので美しいのですが住宅がすし詰めな状態です・・。
この地域は敷地の最低面積や容積率などに指定があり都市部に比べれば
過密さが軽減されています。
だからといって住宅がずらりと並んでいる風景が変わるわけではありません。
このような住宅地に住まいを建てる際には、周辺環境との関係について
十分にデザインを考える必要があります。
まだ軸組みの状態ですが、
KAHUプロジェクトは周辺環境とのよい関係が生まれつつあります。
工事はまだまだ続きますが、今から完成するのが楽しみです。

August 11, 2010

「プチリノベ:斜め壁のキッチン」

先日現場レポートをした新築マンションのリノベーション(改装)です。
無事に室内側の工事が終わりました。
オーナー夫妻がとても喜んでくださったとのことを
コラボレートした友人の山崎裕子さんから聞き、ほっと一安心です。

リノベ.jpgこのプロジェクトは改装と呼ぶにはとても小さな規模の工事で
どちらかといえば家具・造作工事と説明した方が適切です。
工事の規模は小さいものでしたが、結果インテリアの印象は美しいものに
生まれ変わりました。少し記録しておきます。
このマンションは大手デヴェロッパーが開発した分譲マンションで
建物共用部や各住戸仕様はグレードの高いものでした。
話を聞いた時は新築なので改装しなくてもいいのでは?と思いましたが
室内を見せていただいて納得です(以下リノベ前のキッチン写真)

リノベ前.jpg「うーん、圧迫感があってリビングダイニング(以下LD)も狭く感じる・・。」
このキッチンはLDに面して横長の開口をもつセミオープンタイプなのですが
収納量を確保しようとしたためかカウンター上の吊戸がかなり大きくLDとの
空間的つながりが失われていました。
まさにマンションによくある症例です。
そこでまず吊戸を廃棄して天井や壁を削りました。
要望のあった収納を確保しつつも空間の広がりを得るために、隠し収納として
斜め壁やカウンター脇に造作家具をデザインしています。
結果、LDとつながった開放的なキッチン空間へ変化しました。
これによりインテリア全体の雰囲気もよくなったと思います。
この機会を与えてくださったオーナー様と山崎さんにはとても感謝しています。
喜んでいただけると、やはりうれしくて元気がでます。
もっと住まいで悩んでいる人を助けたいというエネルギーにつながります。





August 10, 2010

「KAHUプロジェクト:ベタ基礎打設」

ここしばらく住宅の現場のレポートをしていませんでしたが、実は着々と進んでいます。
私は性格上、施工者に工事内容をこと細かに確認するタイプなので施工打合せや細かな
ディテールの調整を行いつつ慎重に施工を進めてもらっています。
今現在は基礎の施工を行っています。
配筋検査を終えて瑕疵担保保険の現場検査も無事に完了しました。
(検査官がかなり詳細に検査をしていたのでWチェックとなりさらに安心です)

kensa.jpg基礎コン1.jpg本日、基礎スラブの打設を行いました。
もうすぐお盆休みで工事が一時中断するのでその期間を利用して十分なコンクリートの
養生期間をとろうというスケジュールです。
ここ数日は基礎工事を行っている職方さんたちの話しをうかがう機会が続いていますが
猛暑のなか丁寧な施工を続けていただいていることに感謝です。


July 21, 2010

「リノベプロジェクト:解体風景」

KAHUプロジェクトの現場の帰りに昨日はもうひとつ現場に立ち寄りました。
とても小さな改修工事で私は友人の建築家をサポートしています。
リビングダイニングスペースを改造してキッチンカウンターやTVボードなど
造付け家具をオリジナルでデザインするプロジェクトです。
その現場の解体の風景がおもしろかったので少し写真をのせておきます。

renove01.jpg
びっくりマークにみえませんか、この写真。
これは部分的に解体した天井の写真です。
既存の空間を部分的に斜めに切ったり、新しい家具をくっつけたりするので
必要な部分を解体すると不思議なことになります。

renove02.jpg
どんな空間になるか完成が楽しみです。
最近、住まいのリノベーションプロジェクトに関わる機会が増えてきました。
デザインにこだわりがあるオーナー様であれば、単にデザイン家具を購入し
配置するだけでなくて、部分的に既存空間にも手をいれてインテリア全体を
デザインされた空間に変えてしまった方がよい気がしています。
美しいインテリアだと毎日、気分がいいですしね。


July 20, 2010

「KAHUプロジェクト:地盤改良工事」

今日は早朝から現場に行き地盤改良工事に立ち会ってきました。
杭の施工位置、資材の確認と鋼管杭の施工状況を確認するためです。
杭の施工位置ならびに資材の仕様は設計図通りで全く問題はありませんでした。
あとは地盤改良業者の親方と職方の作業を見守るだけと安心していたところ、
今日はそこからが実は大変でした・・暑くて・・。
太陽光とアスファルトの照り返しで体感温度は急上昇で汗だくでフラフラです。
職人さん達も熱中症にならないように水分補給と休息をいれながらの施工でした。
ただ施工はとても順調に手際よく進められました。

kui01.jpg
kui02.jpg鋼管杭の先端にスパイラル上の羽を溶接し、それを垂直に立て回転させることに
より杭を埋設していきます。その際、杭が垂直水平を保つように杭の横にガイドを
する職人が立ち、目視しながらユンボ作業を行う親方に声をかけます。
倒れを微調整しながら杭の施工を進めていきます。
息の合った職人技でした。

June 26, 2010

「KAHUプロジェクト:地鎮祭」

しばらくブログをアップしておりませんでしたが再開します。
今日のブログから現場の様子もレポートしていこうと思います。
オーナー様に予期せずご迷惑をおかけしてしまう場合があるので
進行中のプロジェクトについて通常はレポートしないようにしていますが、
KAHUプロジェクトについてはオーナー様にご了承いただいているので
オーナー様への報告も兼ねてブログでレポートする次第です。

さて、KAHUプロジェクトですが昨年末から毎週末あれこれご相談しながら
デザインを打合せしてきた個人住宅プロジェクトです。
今月に入っていよいよ現場がはじまることになりました。


jitinnsai今日は朝から松浦と私で現場に行き、オーナーご家族ならびに
施工をお願いする工務店の社長、専務とともに地鎮祭を行ってきました。
すでに季節は梅雨入りしており当日の天候を心配しておりましたが、
小雨が式典中パラっと降った程度で無事に終わり助かりました。

地鎮祭に参加していつも感じることがあります。
それは地鎮の儀(じちんのぎ)の最後に施工者が鋤(すき)で砂を均すときの
「エイエイ・・」という掛け声です。
その声が力強く、どこか落ち着きのある発声だと安心できます。
経験上、発声の良し悪しと施工者の実力が比例しているように思うからです。
現場経験の豊かさと実力が声にあらわれるのでしょうか・・。
そういう意味で今日の地鎮祭は良い声が聞けて安心できました。
これから現場が楽しみです。

December 15, 2009

「あと少しで竣工です・・」

報告が遅れてしまいました。
リノベーションプロジェクトは順調に進んでいます。
既存の内装を解体すると設計段階では予期しないような条件が多々現れます。
それに迅速に対応しつつデザインをしていく作業がリノベーションの現場段階の
作業ですが、ここ1ヶ月ほどその作業に追われています。
日々変更が生じるのでなかなか大変ですがその反面、新たな発見があるので
おもしろい作業です。

インテリアスケープ
インテリアスケープ
今日は施工され仕上がってきた天井の一部分の記録写真をアップします。
わかりにくいと思いますが、段差のある部分の角をなくし曲面とし連続させた
天井面を撮影しています。
段差部のエッジを曲面にすることで影の境界線をなくし、ゆるやかな影という
インテリアスケープ(室内風景)をつくることにしました。

以前、マンションリノベーションにおける梁の大きなボリュームの問題について
ブログを書きました。
このプロジェクトはそれに対するひとつの解答になると思っています。
またこのプロジェクトは他にもいろいろデザインのしかけをしています。
あと少しで竣工なのでがんばります。
来年になりますが完成したらホームページにアップしたいと思っています。

October 22, 2009

「マンション住戸リノベーション」

仕上げサンプル
10月に入り、マンション住戸リノベーションの最終デザインを進めています。
このプロジェクトでは、オーナー様と打合せを重ねていくなかで音楽鑑賞を趣味として
いることがわかり住空間をデザインするだけでなく音の空間についてもデザインをする
ことになりました。
日常生活の場が音楽を鑑賞する場でもあるので、それら機能を両立させる必要が
あります。ただ専門誌などで紹介されているオーディオルームでは生活空間として
圧迫感がありすぎるのでそうではない空間を考えました。
年末の完成が楽しみです。

今年、住まいのプロジェクトが続き、
オーナー様と定期的にお会いする機会が増えました。
住まいの設計では建築本体だけでなく所有している家財などを含め、
すべてがデザインの条件となります。
最初の要望事項にないことでも、カウンセラーのように様々な与件を踏まえ話しをする
ことで依頼者の抱えている住まいへの想いや不満に気づくことが重要です。

そうすることで、はじめてその人にふさわしい住まいのかたちをつくることができると
思うからです。

August 14, 2009

「住宅/竣工」

住宅外観 春から工事を進めていた住宅プロジェクトが竣工しました。
今現在、敷地内の外構工事を行っているので全体像をまだ見ることができませんが
少しレポートしておきます。
工期やコストも厳しい条件下で様々な工夫をして協力していただいた
各施工業者の皆様、本当にお疲れ様でした。
おかげさまでオーナー様はこの住宅をとても気に入ってくださいました。
早川と私の苦労も報われます。

以前勤めていたADHにて住宅プロジェクトを担当して以来ですので、
ひさしぶりの住宅の現場でした。
やはり住宅はクライアント(施主)と直接対話をかさねる機会が多いので
手間や苦労は多いですが、やりがいのある仕事です、改めて実感しました。
この現場でも良い経験をたくさんすることができました。

もともとこのプロジェクトのクライアントは建築家やデザイナーに依頼する
予定はなかったのですが、
関係者から紹介していただき打合せをしていくなかで設計を依頼されました。
そのため、もともともっている住まいに対しての知識が近隣でみることのできる
建売住宅や工務店の住宅でしたので、工期やコストはとても厳しい条件でした。
それでもプロジェクトを進めることができたのは、
住まいへの要望が明快で特殊であったこと、
設計について早川と私を全面的に信頼してくださったことです。
その結果、要望に対し誠実にかつ居心地のよい空間を提案できたと思います。

住宅外観 建築の専門的な試みは当然チャレンジしていますが、
大切なのはクライアントが新しい住まいに喜びを感じ、
今後の生活に夢を持てることです。
まだ外構工事は残っていますが、オーナー様にはとても喜んでいただいており、
今週は無事に竣工したという安堵感で満たされた1週間でした。
(プロジェクトについては後日、ホームページにアップしていく予定です)

June 17, 2009

「越後妻有アートトリエンナーレ2000」その2

今年は越後妻有アートトリエンナーレ2009が開催されます。
私が友人達とLUXという名で参加したのが2000年でしたので、今年で3回目です。
トリエンナーレでは、現代アート作品を鑑賞しながら美しい自然を体験できます。
屋外の美術館と思って参加してみると楽しい夏のイベントになると思います。
遠いですが・・・。

残念なのは、発表した「Scaping Objects」という作品は、
もう見ることができません。
美しい自然の保存を考え、意図的に作品が残らないものとしたためです。
記録は2000年9月号の美術手帖等の雑誌媒体にいくつか掲載されています。
アートというより、建築・ランドスケープとして考えた作品です。
環境に対する距離のとりかたについて自分の考えを具現化した作品でした。
ブログ内で記録を残しておくことにします。

越後妻有アートトリエンナーレ
「Scaping Objects」(顕現するオブジェクト)

このプロジェクトは水、光、風といった農耕文化において重要な環境の情報を、
隣接する水田を反復した苗に模した棒状のオブジェクトで顕在化(けんざいか)し、
それらの設置・回収を通し農耕のプロセスをこの地のランドスケープとして
再提示するものです。

LUX
日中、ため池の水質により試験管内のPH試験紙は青や赤に色が変化します。

自然の保存
オブジェクトは、試験管と蓄光塗料を塗布したPH試験紙、浮きとなるポリ容器、
おもり、ゴム、竹、釣り糸により作られています。

現代アート
また夜間は昼間の太陽光を蓄光して発光します。また風によりゆらゆらと動きます。

Scaping Objects
田植えと同じように、ため池に入りおもり付きの浮きをグリット状に並べ、
PH試験紙を丸めていれた試験管をその浮きにひとつひとつ植えていきます。

夏のイベント
主催者側から支給される費用で製作したのは、階段のみです。
田畑とため池まで降りることのできる階段の道を斜面脇につくりました。
この階段が唯一、この場所に常設的に設置した構築物です。


*以下補足(記録作品集用に提出したコンセプト文より一部抜粋)

SITE/計画の条件:
新潟県松代町の松代エリアは越後妻有アートネックレス整備事業の一環として
雪国農耕文化という地域イメージを発信することがあらかじめ決定していた。
敷地となる水田用のため池は、河川沿いの土手に平行して連続する
水田の最後に位置し、その連続性を分断していた。
ため池は周囲の植生(水田の稲、樹木、土手の草)の緑色とは対照的に、
黄褐色を呈しており、ため池に水を誘導するためのホースや農作業の道具、
ゴミ等が放置されていた。
以上の条件から水田の連続性を保持させ、ため池の乱雑さを整備し、農耕文化を
暗示させるというプロジェクトの方向性が決定された。

READING/読み取り:
このため池はこの地のランドスケープとして重要なVOID/ボイドとなっている。
周囲の環境がてつかずのままの自然か人工的に整備された自然という点で
我々がそこに新たに何か付加したり挿入する余地があまり残されていないのに対し、
ため池は農耕における水量調節という機能を満たしているだけで放置されており、
その乱雑さが余地の大きいこと、つまり場の潜在性の高いことを示していた。
そのことで周囲の環境とは異なる文脈をもっていた。
そこでこのため池のVOID(潜在性)を保持しつつその場の情報を表出させるため、
ため池に挿入するオブジェクトはそこにある環境の情報から、
何か形態が発生してくるようなものであるべきだと考えるようになった。

»「越後妻有アートトリエンナーレ2000」その1
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