February 28, 2011

神田欧風ワイン居酒屋「VINOSITY」

ここ毎週末、VINOSITYに足を運んでいます。
2000-3000円代のワインを中心に揃えており、気兼ねなく飲めます。
料理も浅草の人気フレンチ「オマージュ」の監修で、
オマージュ出身のシェフが作っていますので美味しいですよ。
皆さんもぜひ足を運んでみてください。
でも連日すごく賑わっていますので、予約は取られた方が良いかと思います。
もし、私が出没してるのを発見したら、いつでも声を掛けてください。

居抜き店舗デザイン
以下、本プロジェクトについて記載しておきます。

神田駅徒歩5分にある焼鳥屋の居抜き物件を部分改装した欧風ワイン居酒屋です。
予算に厳しいプロジェクトであったため、
またオーナー様が段階的な改装も視野に入れていたため、
そのまま使用できる部分はなるべく流用するように計画を行いました。

居酒屋デザイン
ワインバー設計
メインとなるフロアはB1Fであったため、
いかに入りやすい店舗にするかが鍵となりました。
そこで、予算のほとんどをエントランス・アプローチ部分に注ぎ込みました。
既存エントランスはドアが小さく、店に入りにくい、地下の様子が分からない、
賑わいが感じ取れない状況であったため、間口いっぱいに開口を確保し、
ワイングラスのシャンデリアを吊し、道行く人々の目線の誘導を図りました。

居酒屋設計
ワインバーデザイン
vinosity_fin07.jpg
また、オーナー様がソムリエということもあり、
ワインの木箱や樽を格安で仕入れてもらい、
それらを仕上材及び棚とすることで、材料費を抑えました。
B1Fは天井・壁を黒く塗り直し、アクセントにワイン木箱で見せ場を創りました。
全体が黒いインテリアなので、居抜きの見せたくない部分は見えにくくなり、
新規のワイン木箱の壁面のみが浮き出てくるので、
コスト以上に雰囲気を変えることはできたと思います。
また、地下の閉鎖的な空間を少しでも広く見せるため、
壁1面をミラー貼りとしました。

立ち飲みデザイン
ワインショップ設計
ワインショップデザイン
居抜き店舗でも外観の構えを全面的にリニューアルさせることで、
道行く人々に新しいお店がオープンしたことをしっかり魅せる事ができたのは
良かったと思っています。
また、一目でワインが飲めるお店であることが認識できるという
わかりやすさも大切だと思います。
1F部分は気候が暖かい時期には立ち飲みスペースとして、
またはワインショップとして使用できるようにも計画しています。

vinosity_fin04.jpg
VINOSITY
〒101-0044 東京都千代田区鍛治町2-4-1 佐伯ビル1F/B1F
ご予約・お問い合わせ 03-6206-9922
<営業時間>
月-金:ドリンク15:00-27:30(L.O.) フード17:00-27:00(L.O.)
土 :ドリンク15:00-23:00(L.O.) フード17:00-22:30(L.O.)
定休日:日・祝日 ※貸切等の場合、営業いたします。

February 26, 2011

個人住宅「KAHU」訪問

今日は朝から補修工事の立会いと手配していた家具の納品状況の確認のため
KAHU(個人住宅)を訪問しました。
竣工時と変わらない美しさと清潔さでした、オーナー様に本当に感謝です。

ソファとローテーブル リビングに配置されたソファとローテーブルもバランスがちょうどよく、
室内空間とバランスがとれていて、よい雰囲気でした。

木製ブラインド また、木製ブラインド(黒染色塗装)も設置しましたが、
インテリアに溶け込んでとても自然でした。
室内にある小物類もデザインされたものがバランスよく配置されていて、
空間全体がとても素敵にアレンジされていました。

February 22, 2011

「シャンデリア」製作

先週から3月にオープン予定の銀座の案件のための施工図検討を進めています。
今週は特大シャンデリア什器の製作図検討を進めています。
ある程度納まりのメドが見えてきたので模型を作成し、
プロポーションの確認や製作上の懸案事項のひろいだしを行いました。

特大シャンデリア模型 いくつか施工時に注意しなければならない点やディテールの修正が必要な部位など
リクドオフィス内で確認することができました。
しかし細工が細かいので(いつもリクドのデザインは細かいのが多いのですが・・・)
今週はシャンデリア製作図の作成に時間がとられそうです・・・

特大シャンデリア什器 大変ですがアイデアを具現化するのは楽しい時間でもあります。
最近、シャンデリアがつづいています・・・好評なので。

February 20, 2011

リビングを「オーディオルーム」にする方法

昨年、友人に誘われデザインをした分譲マンションのリノベーションです。
日常の生活空間で本格的な音楽鑑賞を楽しみたいという
オーナー様のご要望を受けて、音環境のデザインに取り組んだので少しご紹介します。

音環境
のデザイン 住まいにあるオーディオルームやホームシアターの事例を探してみると、
ほとんどが防音室や音楽室のような雑音のない閉鎖された個室空間です。
そこは音楽を楽しめる場となっているのですが、あまりにも閉鎖的なので
普段の生活で長くくつろいだりして滞在する空間ではありません。
ですが、リラックスしてくつろいでいるリビングルームやダイニングルームで
オーディオルームのような良い音を聴いて生活したいと思いますよね。
そんな空間を今回はデザインしました。

オーディオルーム その空間を実現するためLINN(リン)というオーディオ機器の設置のプロである
サウンドクリエイトにもご協力いただき、
リスニングに適したインテリアを開発しました。
以下専門的な用語がいくつかでてきますが、
解説をつけると長くなるので割愛します。
具体的な方法をまとめると以下のような方法です。
音楽の鑑賞に悪さをする定在波を軽減するため、
天井と壁の取り合い部分の形状をなめらなかな曲面形状とします。

曲面形状の壁 ボード等で仕上げがされている部分は原則なしとするか、
グラスウール等の吸音/遮音材を充填します。
一番重要な吸音と反射の調整ですが、布クロスやカーペット、カーテンなどで
室全体を仕上げ、窓がある場合は遮音と吸音性能のあるブラインド等を設置し、
空間の基本的な音環境を整えます。
次に室の形により音源と鑑賞者の位置関係を考慮し仕様を決定します。
「ライブよりのデッドな環境がいい」など音楽のジャンルや好みにより異なるので、
そこはオーナー様とご相談しながら調整を行います。
低音と高音のバランスもそうです。
低音を吸音する仕上げと中、高音を吸音する仕上げを使い分けて
基本インテリアを完成させます。

音環境インテリア もっとも重要なのはインテリアのリノベーション後、
オーナー様が音環境を自由にコントロールできるしくみをつくることです。
音環境のスペシャリストでもオーディオルームは工事が完了してから調整に
費用と時間を必要とします。
どの空間も同じものは一つとしてないので個別対応が必要です。
ましてやリビングルームではクッションや収納物により音環境が変化するので、
調整が必要になる可能性もあります。
今回はそのしくみをつくりました。
布パネルと木製戸、鉄板、家具収納をインテリアのデザインとして機能的に配置し、
オーナー様のご意向により可変可能なものとしました。
オーナー様の好きな時に音環境の調整が可能となりました。
この方法なら音楽鑑賞を楽しめるリビングやダイニングをつくることが可能です。
結果、とてもバランスのよい環境となりオーナー様に喜んでいただきました。

February 18, 2011

分譲マンションのデザイン監修「GLS-MS5」

分譲マンションのデザイン監修仕事をご紹介します。

漆黒の均質なミニマムな空間に
木ルーバー越しの柔らかな光に満たされた「粋」な空間


エントランスホールはシンメトリーを意識した重厚感のある空間とし、
中央には床材の違い、天井の間接照明によって1本の橋が架け渡されているような
アプローチとなっています。
床・壁・天井共にブラックとし、無垢材の杉板のルーバーがレイヤーとなって
黒の空間に静かに並ぶ佇まいは、西洋的でもあり、日本的でもあり、
クールでもあり、温かさもあり、心癒される場所でもあり、
心引き締まる場所でもある、そんな空間となっています。

分譲マンションのエントランスホールデザイン ブラックは全ての光を吸収する色、つまり全ての色の要素を内包しているカラーです。
グリッド上に壁・床に施された黒いヨーロピアンタイルは合計5種類を
使い分けているため、微妙に凹凸や色彩が異なります。
言葉にしてしまうと、ただの黒いシンプルな空間かもしれませんが、
細部を見るとそこには光の反射によって様々な黒色があるのが見て取れます。

分譲マンションのエレベータホールデザイン 天井とゲート、窓には無垢杉材のルーバーがそれぞれ異なる間隔で
整然と並んでいます。
エントランスホールのライティングはその木ルーバーの奥に設置されており、
全ての光は木ルーバー越しに空間に届くようになっています。
こちらも言葉にしてしまうと、
木の角材が等間隔に並んでいるだけなのかもしれませんが、
細部を見ると1本1本木目も違い、
また外光・スポットライト・間接照明の違いによって、
照らされたルーバーの色彩や天然木の持つ豊かな表情を感じることができます。

分譲マンションのアプローチデザイン
分譲マンションのアプローチデザイン
分譲マンションのアプローチデザイン
「四十八茶百鼠」
(茶色には、四十八種類の色があり、鼠色には百種類の色があるという意味)
という言葉がありますが、日本人は繊細な色彩を感じる(味わう)ことができます。
落ち着いた色調の美は「粋」という言葉で語り継がれ、現在に至っています。
派手でなく、落ち着いたシンプルなモノの内に秘めた
本当の豊かさを心で感じてください。

分譲マンションのファサードデザイン
分譲マンションのファサードデザイン
分譲マンションのファサードデザイン
分譲マンションのデザイン監修
こういった和のデザインコードは、外部ファサード・アプローチにも用いられ、
異なる明度のグレータイルによるファサードの市松模様、アプローチ動線の導き方、
植栽や石材の種類等、ブラックのモダンなスタイリッシュなデザインの中に、
ジャパニーズスタイルがどことなく感じられるようになっています。
風情ある日本文化を継承しながら、世界を代表する都市として凛とした
アーバンデザインとして、格調ある質の高い空間創りを目指しています。

February 12, 2011

現場調査

現場施工が進んでいるプロジェクトと平行して、デザイン提案を行っている
プロジェクトやオーナー打合せを進めている案件が複数あるのですが、
先月はたまたま2つのプロジェクトの現場調査のタイミングが重なりました。

銀座案件現場調査 通常、新装や改装の案件はデザイン作業と平行して入居予定の区画の
現場調査を行います。実際に既存建物の設備や構造躯体の状況を確認して、
デザインをするための条件を確認します。

田園調布案件現場調査 これらプロジェクトは銀座と田園調布の案件で、現場の状況もなかなか
良好なので安心しました。銀座の案件は3月オープンの予定なので、
今月から来月は銀座の現場に通うことになりそうです・・・。

February 7, 2011

欧風ワイン居酒屋「スケッチなど」

今日は店舗プロジェクトの打合せ資料を少しご紹介します。
急ぎの案件や居抜き物件の改装などはデザインイメージの相談にスケッチを使います。
現場で迅速に既存家具などを採寸しそれに見合う空間をイメージする時に、
イラストのようなスケッチを描きます。
CGのような詳細なイメージとはいかないですが、
オーナー様とイメージを共有しながらこれから完成する空間をご相談するのには、
スケッチはとても効率がよいツールです。
オーナー様と完成イメージをあれこれご相談するのはとても楽しい時間ですし。
先日竣工したワインバーのスケッチと完成写真をいくつかアップしておきます。

ファサードスケッチ ワイン欧風居酒屋ファサード シャンデリアスケッチ" ワイングラスシャンデリア カウンタースケッチ テーブル造作スケッチ
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