February 18, 2011

分譲マンションのデザイン監修「GLS-MS5」

分譲マンションのデザイン監修仕事をご紹介します。

漆黒の均質なミニマムな空間に
木ルーバー越しの柔らかな光に満たされた「粋」な空間


エントランスホールはシンメトリーを意識した重厚感のある空間とし、
中央には床材の違い、天井の間接照明によって1本の橋が架け渡されているような
アプローチとなっています。
床・壁・天井共にブラックとし、無垢材の杉板のルーバーがレイヤーとなって
黒の空間に静かに並ぶ佇まいは、西洋的でもあり、日本的でもあり、
クールでもあり、温かさもあり、心癒される場所でもあり、
心引き締まる場所でもある、そんな空間となっています。

分譲マンションのエントランスホールデザイン ブラックは全ての光を吸収する色、つまり全ての色の要素を内包しているカラーです。
グリッド上に壁・床に施された黒いヨーロピアンタイルは合計5種類を
使い分けているため、微妙に凹凸や色彩が異なります。
言葉にしてしまうと、ただの黒いシンプルな空間かもしれませんが、
細部を見るとそこには光の反射によって様々な黒色があるのが見て取れます。

分譲マンションのエレベータホールデザイン 天井とゲート、窓には無垢杉材のルーバーがそれぞれ異なる間隔で
整然と並んでいます。
エントランスホールのライティングはその木ルーバーの奥に設置されており、
全ての光は木ルーバー越しに空間に届くようになっています。
こちらも言葉にしてしまうと、
木の角材が等間隔に並んでいるだけなのかもしれませんが、
細部を見ると1本1本木目も違い、
また外光・スポットライト・間接照明の違いによって、
照らされたルーバーの色彩や天然木の持つ豊かな表情を感じることができます。

分譲マンションのアプローチデザイン
分譲マンションのアプローチデザイン
分譲マンションのアプローチデザイン
「四十八茶百鼠」
(茶色には、四十八種類の色があり、鼠色には百種類の色があるという意味)
という言葉がありますが、日本人は繊細な色彩を感じる(味わう)ことができます。
落ち着いた色調の美は「粋」という言葉で語り継がれ、現在に至っています。
派手でなく、落ち着いたシンプルなモノの内に秘めた
本当の豊かさを心で感じてください。

分譲マンションのファサードデザイン
分譲マンションのファサードデザイン
分譲マンションのファサードデザイン
分譲マンションのデザイン監修
こういった和のデザインコードは、外部ファサード・アプローチにも用いられ、
異なる明度のグレータイルによるファサードの市松模様、アプローチ動線の導き方、
植栽や石材の種類等、ブラックのモダンなスタイリッシュなデザインの中に、
ジャパニーズスタイルがどことなく感じられるようになっています。
風情ある日本文化を継承しながら、世界を代表する都市として凛とした
アーバンデザインとして、格調ある質の高い空間創りを目指しています。