April 30, 2009

「ガラス」

普段何気なく用いているガラスですが、
それほど材料の知識を持っていないことに気付き、
調べてみたら非常に興味深い素材だったんです。

ガラスとは広義には、溶融状態にある液体を冷却するとき、
一定の凝固点を示さずに凝固する非晶質(アモルファス)の固体の総称とあります。
一般に硬くてもろく、加熱すると軟化し、一定の融点を示さずに
徐々に粘性を失って液体状態に移行します。

宙吹き法(軟化したガラスを宙空で吹き竿を吹いて成形する技法)は
観光地等で体験している方も多いと思いますが、確かにドロッとしてましたよね。
私は小樽ガラスと琉球ガラスで体験がありますが、
なんかただ無理矢理吹かされているだけで、体験学習としては
あまり良い思い出ではありません。
もうちょっと「自分で作ったグラス」と言えるぐらいは、
自分の手でやらせてもらいたいものですよね。

話が逸れましたが、その「アモルファス」という状態がとても気になります。
合成樹脂や天然ゴムなどの高分子化合物もこういった状態を持っている物質であり、
実は身の回りに結構あります。

すでに82年間も実験中で、あと100年は続くと言われているギネスにも認定された
世界最長の実験「Pitch Drop Experiment(ピッチドロップ実験)」があります。
ピッチ(植物性の天然樹脂や、化石燃料由来のものを含め、
固体に近いふるまいをするほど粘度の高い液体)の滴下実験です。
漏斗にピッチ(歴青)を注ぎ、そのピッチがゆっくりと流れ落ちるという
単純な実験ですが、10年に1滴程度大きな滴となって落ちているそうです。

ピッチドロップ実験
これまでの実験の成果から、このピッチは水の約1000億倍
(マヨネーズは水の1万倍程度)の粘度である事が計算されているそうです。
この固体のようでいて、液体であるという微妙な状態、
不動の固体として認識していた物が実はゆっくりと流れていて、
徐々に姿を変えていくというのは、
コミュニケーションの媒体として可能性が高いと感じています。

April 28, 2009

「カラフル」

普段カラフルな色彩を用いることがあまり好きではない性格なのですが、
それがなぜなのか考えてみると、個人的にカラフルな色彩を
人工的と感じてしまうからです。

都市で生活していると、ビビッドなカラーを見掛けるのは、
どちらかというとファッションアイテムであったり、広告であったりと
人間が作ったもので見られることが断然多い。
そういう生活の中にいると、いつの間にかカラフルな色彩=人工的
判断するようになってしまったようです。

でも、春になって、咲き乱れる花壇のパンジーや植栽のツツジを見ると、
「こんな色彩も自然の色なんだ」とふと思い知らされます。

こんなにも美しく咲く花の色、美味しそうに熟れた果実の色は、感動します。
植物が鮮やかな可憐な色彩を放つのは、花や果実、紅葉も然り、
次の季節・世代に生命を繋げていく時です。
そう考えると、鮮やかな色彩はとてもポジティブなカラーであり、
生命にとっても重要なカラーであり、
そして人間以外の生物も大好きな(美味しそうな)カラーであることが分かります。
女性が好きなのも納得です。

そう考えるとRGBとCMYKの差や、色の深度の差はあれど、
カラフルな色彩をもっと積極的に使ってみたいという気持ちになります。
ただ、毒を持ったカエルやキノコもカラフルなので、
色の使い方は慎重に考えなくてはなりませんが・・・

この時期、どうしても街の女性に目が行ってしまうのですが、
それもそんな色彩に目を奪われてしまった時です。
冬のマフラーや手袋がビビッドなピンクでもそれほど目を奪われなかったのに、
春はどうも花に引き寄せられた虫のように奪われてしまいます。
色にも旬があるのだなって思いました。

April 27, 2009

「おしゃべり」が基本

最近は仕事でもプライベートでも、
時間が空けば積極的に誰かに会うようにしていマス。
そして時間が許す限りひたすらおしゃべり。

誰かに会って自分の考えている事を話すことで、
頭の中がまとまってクリアになったり、
そうする事ですごく前向きになれたり。

また相手の話を聞くのもおもしろいデス。
自分じゃとても考えつかないようなコトとか、
その中に次に行く為のヒントがあったり、シンクロ二シティな出会いもありマス。

恵まれた事に、私のまわりには個性的なアーティスト達がたくさん居るので、
いつもヒントや刺激をもらっていマス!
私の仕事は、コーディネート、ディレクションといった事が中心なので、
いろんな人と会っておしゃべりをするという事は、
趣味でもあり、仕事のスキルを磨くという実益も兼ねているのデス!

最近読んだ新聞のコラム「夫婦生活50年のカップル」にあった話なんデスが、
長く続く秘訣なんか無いって。
ただ、二人ともおしゃべりなだけって。
それって、とても素敵なコトだと思うのでデス。

私もこのまま、おしゃべりを50年続けて行きたいと思いマス。
今週私とアポイントがあるみなさま、
打ち合わせの時間が許す限り、たくさんおしゃべりしましょう☆

April 24, 2009

気持ちの「アンテナ」

いつも思うのですが、忙しいのが重なるのはどうしてでしょうか?
忙しさもバイオリズムのように波がありますよね。

これってどうも偶然ではない気がします。

素材を探している時、ふと事務所にアポなしで営業に来られたメーカーの素材が
探していたイメージに合っていたり、
電話をした際、
「ちょうど相談したいことがあって、電話を掛けようと思っていたんだよ」
というお返事だったり、皆さんもそういう経験あると思います。

偶然なんて、もしかしたらないのかもしれません。

無意識で私たちはテレパシーのような何かで交信しているのかもしれません。
まるで携帯電話みたいにアンテナが立っていて、まだ知らない世界中の人々とも
どこかで繋がっているのかもしれませんね。

アンテナの感度が高いのは、きっとそのとき頭の中で考えていることに近い事象。
没頭すればするほど、没頭していることを呼び込みます。
いやなこと、避けたいことも頭でそう考えてしまっているから、
結局呼び込んでしまうのでしょう。

良いように転ぶのも悪いように転ぶのも、結局自分次第ですね。

April 22, 2009

「住まいの選択肢」

オフィスや自宅の郵便ポストに毎日、様々な郵便物が届きます。
その中で分譲マンションの広告には一応、目を通しています。

場所柄、比較的高額な販売価格のものがほとんどです。
それらの広告には立地の説明と外観や住戸内観のイメージCG、
数点の代表的な間取りが提示されています。
立地エリアは同じなので、立地についての説明は読む必要がなく
外観イメージと建物の仕様、間取りをみることになりますが、
程度の差はあれ同じような内容になっています。

マンションイメージ

資金繰りの悪化により土地の購入が厳しくなっている現在では、
実現するプロジェクト数が限られます。そのため1プロジェクトによる
収益を上げるため住戸の販売価格を上げる必要があります。

最近の傾向として、エントランスやゲストルームのデザインを
高級ホテル並みの仕様としキッチンや浴室など設備を高級なグレードにして、
付加価値を高めている例が目立ちます。

ひとつのプロジェクトに、より多くの手間をかけ開発を行っているので、
建物の質は高く、購入した居住者は満足を得られると想像できます。
ただ仕様は高級なのですが間取りにはバラエティが少なく、
画一的な間取りです。そして、高額です。

そのため住まいの購入を検討している人々の中ではある階層しか
手をだせない状況です。

建築家という職業が近年、メディアで多く取りあげられるようになり、
建築家による空間に魅力のある住まいも増えてきたと思います。
ですが、まだまだ住まいの選択肢は限られています。
それはマンション開発においても同じです。

様々な条件を持つ人が、ライフスタイルによってあれこれ選択する
ことができるよう住まいの選択肢を増やすことが必要だと感じます。

April 21, 2009

「会社のイメージ」

「リクブロ」に新しいメンバーが加わりましたね。

最初は文体の違いにいささか戸惑いを感じましたが、
一方で自分の気持ちが一段と引き締まる思いを感じました。

まだ設立して間もない会社のイメージなんて、誰も持ってくれてはいません。
これからどう活動していくかで、会社のイメージが徐々に形成、
そして確立されていくわけです。

自分が思っている自分のイメージは、
果たして周囲のイメージと一致しているのでしょうか?

私は、多分結構違っていると思うんです。
自分の中で抱く自分像なんて、ただの自己完結の世界ですから、
全く意味を持っていません。多くのことを学び、吸収し、
それを外に出していくことで、
周囲の自分に対するイメージ、そして自分自身も形成されていきます。
自分で勝手にキャラじゃないと決め込み、チャレンジしないのは
非常に損をしていると思います。
自分が培ってきた経験や知識を活かすのは勿論重要ですが、
あまり体験してもいないということ自体を知恵としてはいけません。
経験値として備わっていないことに踏み込むことは、勇気がいりますが、
それが不向きであるとかの判断は、経験してから決めれば良いわけで、
とにかく果敢に挑戦することが大切です。

こういう会社にしたいという願望は勿論あります。
それを叶えるためには、それに向かって何かを実行していかなければなりません。
もう一度言いますが、設立して間もない小さな会社には、
イメージなんてほとんどありません。あるのは自分の中にあるイメージだけです。

デザイン事務所として、プロジェクトの作品群が会社のイメージにおいて
最も重要な位置づけとなります。しかし大きいプロジェクトほど期間を要するため、
日々更新していくブログも会社のイメージを決める要素となります。

社内の人たちが「リクブロ」に参加することは、
社内にも適度な競争力と緊張感をもたらしてくれました。
こういう会社にしたいという自分のイメージを実現させるためには、
誰よりも積極的に参加していかなければならないですから。

各自がそういう気持ちで、アクションしていけば、
自分が想像していた以上の面白いことが相乗的に起こってくると思います。
社内・社外、仕事・プライベートを問わず、そんなチームが作れたら、
私は最高にワクワクします。

April 20, 2009

「シンクロ二シティ」

何か新しいコトを始めてみたいと思っている時、
ふと偶然にそれに関するヒントに出会ったり、
引き寄せられるように誰かと出会ったりすることってないデスか?

11年間お世話になった仕事を卒業し、
新しく活動を開始しようと準備をしている私には、
今のこのタイミングで出会う全てのヒト・モノ・コトには、
何か自分にとって深い意味があるのではないかと、
最近は特にココロのアンテナを張り巡らせて生活をしていマス。
そう言う風に考えながら行動をしていると、普段は何ともない出来事も、
大きく感動するコトに変わりマス。

例えば、引っ越しを考えている時に、好きな物件のお部屋が空きになったり、
英会話の勉強をしたいと思っていたら外国人のお友達ができたり。
家を必要としていない時に部屋が空いても感動はありませんが、
ちょうど探している時なら感動は倍デス!
そのタイミングだからこそ味わえる感動。
そして感動が大きかった分、感謝も大きくする。
そしてそれがより深い繋がりになっていく。。。

これからも、一生何かに感動をして生きて行けるように、
そんな日常の感動した出会いや出来事についてブログで書いていこうと思っていマス。

最近、多いのデス。こうなればいいなぁと願う方向に、ヒトやモノに出会うこと。
きっと今年の私は吸引力が強いデス!!

そんな中で私に引き寄せられるように出会ったみなさん、
偶然の出会いは必然デス。
出会ってしまったからにはこれからも運命を供に、
どうぞよろしくお願いしマス☆

「シンクロニシティ (synchronicity)」とは?
スイスの心理学者カール・ユングが提唱した概念で、
解りやすくは「意味のある偶然の一致」と訳されている。

April 17, 2009

「ザーボン」

よくお風呂の中で、記憶をいつでも引き出せるトレーニングを兼ねて
一人山手線ゲームをするのですが、昨日はふと、
ドラゴンボール登場人物でやりました。

これって変ですかね?
自分の思っている以上に、しっかりと思い出せないことが多く、
自分の記憶力の弱さに結構がっかりします。

フリーザ編での登場人物に「ザーボン」という敵がいるのですが、
その「ザーボン」という名前の由来が何だか分かりませんでした。

ドラゴンボールでは、登場人物をある食べ物や日用品等に由来して名付けています。
特に宇宙人ではそれが顕著で、支配階級によってその名前の由来がリンクしていて、
非常に面白いです。

例えばサイヤ人のサイヤは「野菜」で、
サイヤ人の王子ベジータはトップとして「ベジタブル」、
その部下のナッパ「菜っ葉」、悟空の兄のラディッツ「ラディッシュ」、
悟空のサイヤ人名はカカロット「キャロット」という具合です。

フリーザは食材を支配するイメージとして「フリーザー(冷凍庫)」、
ギニュー特戦隊のメンバーは隊長ギニューが乳製品の核として
「ギューニュー(牛乳)」、隊員がリクーム「クリーム」、ジース「チーズ」、
バータ「バター」、グルド「ヨーグルト」という風になっています。

さて「ザーボン」ですが、正解は「ザボン」でした。
ちなみにもう一人の側近はドドリア「ドリアン」となっています。

ザボンは、ブンタン(文旦)の標準和名ですが、
なぜこれが分からなかったかというと、
ザーボンはドドリアより強かったからです。
強さとリンクする名前の分類からすると、ドリアンは果物の王様と呼ばれているので、
そのドドリア「ドリアン」より強いザーボンが
まさかザボンだとは考えられなかったわけです。
少なくとも、マンゴスチン(果物の女王)クラスの名前でないとおかしいと
こちらで勝手に考えました。「ザーボン」はキャラクター的にも、
マンゴスチンって感じでした。

また、フリーザ(冷蔵庫)の配下であるのであれば、野菜・果物・乳製品と来れば、
肉魚類が抜けているのもおかしい気がしたからです。
そういうわけで、私のお風呂の中で導いた答えは、「サーモン」でした。
別にサーモンが魚の王様とは思ってはいませんが・・・。

そういえば、ちょうどその日に「ニューサマーオレンジ」を食べました。
これも何かの因果でしょうか?

April 14, 2009

意外と知らなかった「自然」のこと

先日ニュースで知ったのですが、交配用のミツバチが減っているそうです。

ミツバチが減っている原因として、
・害虫駆除を目的とした農薬による死滅
・寄生するダニの大量発生
・女王蜂の輸入禁止
・(蜂群崩壊症候群「CCD」)
があるそうです。

あまり知らなかったのですが、
受粉を媒介する昆虫の働きは世界の農業生産額の9.5%を占めており、
送粉動物に占めるミツバチの比率は非常に高いものとなっています。
風によって運ばれない重くて粘着性がある花粉の植物
(アーモンド、リンゴ、メロン、イチゴ、ナシ、スイカなどの果実)
(アルファルファ、ブロッコリー、ニンジン、タマネギなどの野菜)
の受粉は、ミツバチにほぼ依存していると言って良いでしょう。

これだけ工業化が進んでいる昨今でも、昆虫の媒介に負っている部分が
ここまで大きいとは思っていませんでした。

つい最近までキレイに咲いていた桜(ソメイヨシノ)は、
全て接木、挿し木等で増やしたものらしいですね。
そういえば普通花が散れば、実(サクランボ)がなるはずですが、
見た記憶がほとんどありませんからね。
小学校の桜で一度見た記憶があるのですが、
多分ソメイヨシノではなかったのでしょう。
この遠いかすかな記憶が枷となって、
桜(ソメイヨシノ)の本性を知らず仕舞いでいたのでしょう。

あれだけ皆に愛され、都市に四季の彩りを見せてくれる桜(ソメイヨシノ)が、
まさかクローンだとは思っていませんでした。
よくよく考えてみれば、あれだけ一斉に咲いて一斉に散っていく様は
なんか変だなって思っていたんです。

「人工」かと思っていたものが実は「自然的」であったり、
「自然」かとおもっていたものが実は「人工的」であったり、
知っているようで意外と知らないことが多いと感じる今日この頃です。

April 11, 2009

「サクラ」

通勤の際、駅近くの自転車駐輪場を利用しているのですが、
3月の下旬頃から毎日少しずつ桜の花びらが増えてきていることに
気がつきました。

今週に入り桜の花びらはかなり散っているようです。
満開の桜を見ることができなくなるのはとても残念ですが、
私はこの時期、散りはじめた桜の花びらがつくりだす風景が
とても好きです。

道路に散った桜
桜の花びらはアスファルトの道路に落ちると色のコントラストから
鮮やかなピンク色がより強く見えます。
土の上に落ちた桜の花びらよりも美しく見える気がします。
花びらの量が増すとピンク色と濃紺色の道路の上で、
それはマーブル模様を描きます。
この模様をつくっているのは春の風です。
駐輪スタンドも花びらを堰き止めて模様をつくっています。

風で堰に集まった桜の花びら
このとき、
サクラの花びらという演者にとって春の風は「演出効果」として、
生活に必要なインフラであるアスファルト道路や駐輪スタンドは「舞台」として、
機能しています。

そのように観察をしてみると、都市の中にある様々なインフラが、
全く別の役割をはたすポテンシャルを秘めているような気がして
ワクワクしませんか。

新しい都市風景をつくりだすデザインの種がある気がします。

April 10, 2009

「生物」が好きです。

嫌いな野菜や昆虫も勿論いますが、
動物・植物・微生物など生命を持つモノの総称として好きです。

生態系や進化などに思いを馳せると、気持ちが安らぎます。
豊かな大きな気持ちになれると言いますか、
ものすごく大きなものと繋がっているということが、
神秘的な中にも何よりも強いコネクションのように感じるからです

家族や友人といった関係をも超越したもっと強く深い関係があるという
到底理解できないような不思議な感覚が、実は妙な安定感を感じるのです。
何かと忙しい日常生活の中で、ふと暖かい日差しや
木に留まって休むハチを見ると、そんな気持ちになれます。

こんな事をふと書こうと思ったのは、
「ぬか漬け」の味が急に美味しくなっていることに気付いたからです。
多分、春になって乳酸菌が活発になってきたのでしょう。

そういえば、って楽しいですよね。
ヨーグルトも自分で育てているぐらいの菌好きです。
目に直接見えないぐらい小さな生物ですが、1日経つと牛乳が
粘り気のあるトルコアイスのようなヨーグルトに変わっているのは、
妙に微笑ましいです。

人にとって良い菌、悪い菌がいるので、煮沸消毒とか念入りに行うのも、
科学の実験をやっているみたいで、楽しいです。

こういう話ならネタは尽きないのですが、
ちょっと引いちゃう人もいるかもしれませんので、
今日はここまでにしておきます。

April 7, 2009

「得体の知れないアイディア」

発想のきっかけとなりそうなソース(source)を集めて、
アイディアを抽出しますが、突発的にふとひらめく時と、
熟成させて徐々に浮かび上がってくる時があると思います。

ふとした瞬間に浮かぶアイディアは、グラフィック系の場合に多く、
頭の中にイメージが映像として具体的にしっかりある感じです。
2次元の世界ですし、インタラクティブな場合を除き、
そこで世界が完結するわけですから、
後はそのアイディアを詰めていけば良いわけです。

もう一方の熟成させて創るアイディアは、
空間系の場合やソフトの企画の場合に多いです。
アイディアは、全て基本的にはあるきっかけで生まれるものだと思っています。
ただ、そのアイディアが明確な言葉やカタチにはまだ表現できない
ふわふわとした霧のような感じ、でも頭の中には確実になんかある、
それを解明していく感じです。
ニュアンスというか、雰囲気というか、色というかそんな発想です。

なんとなく頭にあるイメージを試行錯誤カタチにしていくわけですが、
立体的にスケッチや模型で考えてみると、どことなく違う。
どこが違うかも明確には判らない。
ただ、この工程によって生み出されるデザインは、
強度を持ったものになります。

多分、突発的に具体的なイメージとなって浮かぶアイディアは、
自分が生涯見てきた、あるいは体験してきた何かによって
構築されるもののような気がします。
だから、明確なイメージとなって表れてくる。

逆にまだ得体の知れないアイディアは、自分が未だ見たことがない、
未経験ゾーンを含んでいると思います。
だから、イメージとして見えてこない不透明な感じなんだと思います。

得体の知れないアイディアは多くの可能性を秘めています。
それをカタチにすることは多くの時間と労力を使いますが、
その課程にはさらなるアイディアを誘発し、
自分の財産になってくれると思います。

あったかい日が続き、外でのんびり春を楽しみたいところですが、
まずは自分の頭の中の霧(得体の知れないアイディア)を晴らします。

April 3, 2009

「Air」

先日地元で有名な洋菓子店のロールケーキを食べてみました。
いつも売り切れでないのですがその日は1本残っていたので購入しました。
ロールケーキは1本の長さが20センチ程度で標準的な円柱のかたちです。
まあ、普通です。

ロールケーキ全景

洋菓子にくわしくないので詳細なことはわかりませんが、これはかなりおいしいです。
これまで食べたロールケーキはいったい何だったのだろう・・
と思うほどの違いがありました。

スポンジがこのうえなくやわらかくフワフワで、クリームはしつこくなく軽い。
空腹であれば1本食べることができそうな軽さです。
おそらく空気の混入のバランスが絶妙なのだと思います。
スポンジケーキもクリームもAir(気積)を適度に蓄え円柱のかたちを保っています。
また余計なものは入っていなくて、シンプルですが味に豊かさがあると感じました。

ロールケーキ断面

このロールケーキには建築的な魅力もあります。
Air(気積)の形状をバランスよく配置しある全体形をつくるという作業は、
建築的な作業です。
高い、低い、広い、狭い・・といった空間に対する印象は、
Air(気積)の配置やそのバランスにより生じるので、
無理なく無駄なく丁度よいバランスをデザインします。
このバランス感覚が設計ではとても重要だと思いますが、
このロールケーキはそのバランスが絶妙なのです。

また、余計なものが混じることなくシンプルだけれども、
豊かさがあるという点も建築的です。
人が生活をするために使う建築には過剰な機能や装飾はいらないと思いますし、
空間のかたちは必然性や合理性から生まれるべきだと思います。
同時に空間は豊かであるべきです。
その空間に立ったとき人が日々健康的に楽しく生活していけるようなイメージを
持てることが大切です。このケーキはそんなイメージをもてます。

いろいろ書いてみましたが単純においしいので見つけたら食べてみてください。
「ニシキヤの世田谷ロール」です。

April 2, 2009

「手軽」と「高級」

あるブランドの店舗設計で、
「キレイに商品をディスプレイするとお客様が
手に商品を取って見てもらえない、でもキレイなお店を創りたい」
という要望がありました。

この気持ちは個人的によく分かります。
なぜなら、私がそういうタイプだからです。
洋服などを買うとき、すごくキレイに畳んでディスプレイされていると、
躊躇してしまうことがあります。「ちょっといいかも」と一瞬思っても、
手に取る動作まではいかずに結局そのまま通り過ぎてしまう。
「今日は絶対お目当ての物を買うぞ!」と意気込んでいる日であれば別ですが、
ちらっと立ち寄ったお店なんかでは、「まあ、いいや」と思いがちです。

これっていわば、購買欲を阻害しているわけです。
ただでさえ財布の紐がきつく締まっているご時世ですから、
購買欲を阻害する要素は可能な限り取り除いてあげなければなりません。
物販店を設計する以上、少しでも多く売れるお店を設計することは、
ひとつ大きな努めです。

そもそも店舗などの商業空間のディスプレイデザインとは、
販売促進を目的とした演出です。
アートのような作り込まれたショーウィンドーをデザインするのも、
大きく「大安売り」と書かれたPOPを貼るのも、
結果として販売促進に繋がれば、それはディスプレイデザインです。

ディスプレイデザインをする上で、重要になってくるのは「距離」だと思います。
どの視点で見るのかでデザインは大きく変わってきます。
100m先から見るものか、手元50cmで見るものかで、
デザインは大きく変わってきます。
難しいのは設定する距離が無数にある場合のデザインです。
大きな店舗では、距離によってディスプレイを要所要所に設けることができますが、
小さな店舗では面積が限られているのでそれができません。

ただ距離ごとにデザインを起こして、それらがうまく融合することができれば、
小さな店舗にしかできないディスプレイデザインが可能になってくると思います。

そう考えていけば、「手軽」と「高級」は正反対の言葉ではないわけですので、
両者を兼ね備えた店舗デザインも可能になると思います。
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