May 4, 2009

「後戻り」

先日、港南の方に用事があって自転車で向かったのですが、
品川駅を横切る手段にいつも悩みます。
急いでいる時は自転車を担いで駅をそのまま横切るのですが、
ゴールデンウィーク前の金曜日ということもあり、人通りがものすごく多かったため、
別のアクセスを探すことにしました。

一番近いのは、多分北品川の八ツ山橋経由なのですが、
知らない道を開拓するのはワクワクしますので、
あえて田町方面に向かうことにしました。
なかなか横断できる道がなく、結構遠回りをする結果となってしまいましたが、
高さ180cmぐらい(普通に自転車を漕ぐと頭がぶつかってしまう高さ)の
細く長い高架下トンネルを抜けるという貴重な体験ができて良かったです。

約束の時間に遅れていたので、トンネルを見付けるまでは何度も引き返そうかと
考えましたが、なかなか一度行動してしまったことを後戻りするのは難しいようです。

出掛ける時に、靴を履き終わった後で忘れ物に気付くことがよくあります。
ロングブーツを履いているわけではないので、一番早く忘れ物を取りに行くのは、
靴を脱いで取りに行くことです。
それは冷静に考えれば分かることなのですが、私はそれが出来ません。
結局いつも私が取る行動は、
靴を履いたまま、両膝をついて、靴を浮かせて四つ這いで進むというものです。

多分行動してしまったことをそのままやり直すことに抵抗があるのでしょう。
自分がしてしまった行為を正当化させたいため、一からやり直しするのは
ちょっと前に自分のした行為を完全に否定してしまうことになるわけですから、
後戻りはしない(できない)のです。靴を脱ぐことが最善と分かっていても、
自分の中ではその選択肢は持っていないのです。

何かを始めることも勇気が入りますが、
それが間違いだと認めてやり直すのはもっと勇気が必要です。
自分の間違いを素直に認められるように、こういう身近なところから、
「後戻りできる訓練」をしていきたいと感じた小さな出来事でした。